視覚障がい当事者の創造する事業モデルについて
費用対効果というよりも効果対費用という考え方

 この事例は「人びとが『物(商品)を買ったり』『サービス(役務)を受けたり』等といった、いわば『基本的な経済活動』を送る中で、出来るだけ『期待している結果を、想定している対価で、かつ、不安や不便・無理や無駄等なく、また、罠にはめられたり、落とし穴に誘いこまれたりせず』購入・調達等してゆくか」といった「資本主義の命題に対し『社会経験を持つ視覚障がい当事者が、その者の資質により、多少なりとも、その解決に寄与しよう』と、現に実践している」ものです
 「特に『一般就労』の実経験の豊富な視覚障がい当事者」が、JAWS、または、VoiceOver等の有用な複数のスクリーン・リーダを自由自在に使いこなすことにより、パソコンのみならず、タブレットやスマートフォン、場合によっては、ウェブやメール等のサーバ等も含む多くのICT資源を、TPOに応じ的確に使いわけ、より付加価値の高い商品や役務等といった目には見えないものの、実質的・最終的な成果物を、それらを必要とする第三者に対し、可能な限り正確・迅速、もしくは、ローリスク・ハイリターンに提供できることです
 物やサービス等の価格を、評価・調査等するという一連の業務を遂行するため、熟練した視覚障がい当事者が、可能な限り主体的・中心的に、事業の推進に関与することです

審査員コメント

 私自身が「良き資本主義とは何か」と、常に思考しながら生活しているので、人権やノーマライゼーションという言葉で分かったふりをするのでなく、経験と挑戦の積み重ねから、フリーランスで、資本主義社会をより良きものにする術を生み出そうという木下さんの意思に、共感しました。

プロフィール

 

木下 立雄(きのした たちお)
1969年生まれ
1995~2020年、某 政令指定都市の一般事務職員として勤務
20代後半、目の不自由な方のパソコン・ボランティア、同 指導者養成研修 講師
40代、職場で困難と思われている昇級試験を、1度目で合格
現在は、コンサルタントを営みつつ、FXを嗜んでいる

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