【アイデア部門】入選⑥木村 朱美

就労中の視覚障害者の可能性と力を
最大限に引き出そう!

 自分の就活体験から、雇用者側が視覚障害者にたいして、見えないと何もできないというイメージを抱いていると強く感じました。視覚障害者が、晴眼者と同じようにパソコンを操作し、事務仕事ができることを知らない雇用者が多くいます。今現在、就労している視覚障害者がそれぞれの職場で最大限の能力を発揮し、「目が見えなくてもここまでできるんだ!」ということを証明すれば、視覚障害者を見る目が変わり、これから就職しようとしている視覚障害者が内定を得るための一助になるのではないかと考えます。
 そのためには、今、就労している視覚障害者がITのスキルアップをしたり、ビジネスに必要な資格を取得したりするための訓練機関が必要です。
 現在、特に関西方面では、求職中の視覚障害者しかIT訓練も含めたビジネス訓練を受けることができません。就労中の視覚障害者は、IT機器の仕様が変わってもそれらの訓練を受けることができないし、ブラッシュアップもできないのです。また、関東のように月謝を払えばITの知識を得ることができるという機関も関西にはほとんどないため、そのような機関の必要性を強く感じ、就労中の視覚障害者を対象とした講習会や訓練ができる機会を作り出すというアイデアを提案します。

審査員コメント

 視覚障害者の方で日々業務としてパソコンを使用している方は、多数いらっしゃると思われます。使用するソフトはバージョンアップしていきます。しかしながら在職中に訓練を受ける仕組みがありません。事例のようなスキルアップできる訓練が気軽に受けることができれば、本人・企業にとって大変有意義であると思われます。

プロフィール

 

木村 朱美
音声起稿師、パソコンインストラクター

第2子を出産後、網膜色素編成症に。視覚障害1級。見えない中での子育てに奮闘しながら1年間、日本ライトハウス職業訓練部情報処理科にてITの訓練を受け、パソコン関連の資格を取得。音声起稿師として大阪府や障害者団体等からテープ起こしの業務を受注。視覚障害者にICT機器の指導も行う。

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