【就労事例部門】METP賞②株式会社SmartHR

全ての従業員が使えるシステムを目指して
働きやすさを実現するSmartHRの取り組み

　私たちが提供する「SmartHR」は、煩雑な人事・労務業務の効率化を後押しするサービスです。視覚に障害のある従業員も操作が可能で、コンピューターを使って自分で入社手続きを独力で完了できたり、他の従業員と同じように年末調整を行ったり、給与明細を確認したりできます。
　SmartHRでは、さらなるアクセシビリティ向上を目指して、障害当事者の社員が実際に各機能をスクリーン・リーダーを使って操作する様子を社内で共有し、そこで出たフィードバックを機能改善に繋げています。2021年からは、国内でも有数の専門家が製品のアクセシビリティを高める活動に参画。従業員が使用する機能はスクリーン・リーダーを使ってほぼ問題なく操作できるようになりました。最近では、視覚障害者を雇用する企業で、アクセシビリティの高さを評価いただき導入いただいた事例もあります。また、より多様なユーザーが快適に使えるサービスを目指して、ユーザーの立場で機能をテストする職種で障害者の採用も始めました。
　これからも全ての職場で多様な方々が安心して持てる能力を最大限に発揮して仕事ができる社会を目指して、アクセシビリティ向上に取り組んでまいります。

審査員コメント

　職場のDXは、業務の効率を高めるだけでなく、障害のある社員にとっても大きな恩恵を与えるものなのだと改めて認識しました。
　人事・労務業務は全ての従業員が関わることから、設計の段階から多様性を考慮したシステムを構築する必要があります。専門的知識のある視覚障害当事者が、汎用的なソフトウエアの開発にかかわることには実に大きな意味があります。この事例をすべてのソフトウエア開発会社に知ってもらいたいと思います。