1. 道具選びのポイントは?

  1. 白杖の役割、選び方や使い方について
    • 周囲の人に見えない・見えにくいことを知ってもらえるので危険が減る。
    • モーゼの杖のように持っていると道が開けて便利。
    • 白杖の種類は百種類以上ある。1人歩きに使用したい場合は自分の2歩先を触れる長さの杖を選ぶとよい歩行訓練士に相談したほうがよいが、杖の長さをきちんと選ぶことで一歩踏み込んでも落ちない、転ばない。
    • 歩行に使用する機会が少ない方は、最初の杖としてシンボルケーンと呼ばれる軽くて小さくなるものを選ぶとよい。
    • 白杖の先端に何もつけず棒のままだと歩くときに路上の隙間などにひっかかりやすいのでパームチップをつけるとよい。滑らせやすくなって便利。
  2. 懐中電灯の選び方は?
    • 個人差があるので自分で試してみて一番見やすい色と明るさを選ぶとよい。
    • 操作性だけでなく、充電機能の有無や時間もチェック。
    • まぶしさを感じやすい人はオレンジ色の光がよい。
  3. 盲導犬と白杖の違いは?

    盲導犬について……

    • 前方だけでなく、頭上にある障害物もよけて歩いてくれるなど、一番歩きやすい道を選んでくれる。
    • 一人で出歩きたい人は盲導犬と一緒のほうが早く歩ける。
    • 盲導犬と一緒ならどんな困難も乗り越えられる!というような気持ちになれた。
    • 盲導犬が一緒だと安心。
    • 明るい場所から暗い場所に移った時、暗順応せず立ち止まってしまうことがあるが、盲導犬と一緒だと見えにくくてもそのまま歩き続けることができる。
    • 最近では減ったけれど、外出先で入店を断られることもある。最近は公共の場所は盲導犬同伴が認められるようになっている。
    • 目が見えにくい人は何も持っていないと気付いてもらえないことが多いが、盲導犬を連れていたら気づいてもらえる。白杖だけだと足が悪いと思われることがある。
    • 日々の世話が大変。
    • 他人の家に行くとき、毛のことなどで気を遣う。日本人はきれい好きなので盲導犬が嫌がらなければ服を着せたほうがいいかもしれない。

    白杖について……

    • 行動範囲が広くなる。
    • 外出時、誰がいるかわからず挨拶もできなかったが、白杖を持つようになって相手から声をかけてもらえるようになった。
    • 周囲の人にはどれくらい目が見えない、見えにくいかがわからないので、白杖があったほうが安心。
    • 白杖を持っていなくてぶつかったりすると変な人と思われる。持っていたほうが相手は避けてくれる。
    • 白杖を持たずにトイレの場所を尋ねたら変な人と思われたようだが、白杖を持って尋ねたら、トイレの場所だけでなく、空いている個室まで案内してくれた。
    • 白杖を持っていると困っている様子を察知して助けてくれるので買い物など困ったときだけ使っている。
    • 手引きしてくれる人がいるときも白杖があったほうが足元は安定する。
    • 白杖を持つのに勇気が必要。抵抗があったので家から離れたところで練習した。
    • 盲導犬を使用する場合も、白杖による単独歩行できることが条件となっているので、どちらか一方というよりも白杖を使った上で、盲導犬を使用することになる。

2. 遺伝について

  • 孫に遺伝しないか心配。
    →人それぞれ状況が違うため、一概には話せない。遺伝に関してきちんと理解してもらうためには、ゆっくり落ち着いて話す必要があり、家族・親戚のことや病歴、経過なども詳しく聞かなくてはいけない。
  • 先端医療センター眼科では網膜色素変性の専門外来があり、遺伝カウンセリングを行っており、診察及び遺伝カウンセリングを希望する方は先端医療センターへ連絡。診察は月曜日午後のみ。完全予約制。
  • 問合せ先:先端医療センター 眼科
    TEL:078-304-5200(代表)
    受付時間:月曜から木曜 14時から17時

3. 外出時まぶしくて見えにくいが対処法は?

  • 遮光眼鏡をかけるとよい。サングラスのように暗くならず、まぶしく感じる光だけをカットしてくれる。
  • 海外のフレームは横長で、できるだけ目に光が入らないようなデザインのものがあり、おしゃれも楽しめる。
  • 遮光レンズを選ぶときは、必ず自分が苦手な明るさの場所で試してみる。3か月以内だったら無料でレンズ(色)の交換をしてくれる眼鏡店もある。ただし、フレームは交換してもらえない。
  • つけたり、外したりの手間を解消するためにはチェーンやひもをつけて首から下げるとよい。

4. 目が見えにくくても楽しめる趣味は?

5. 災害時の備えは?

  • 救援チームが来るまでの間は、身近な人が助けてくれることが多いので、日ごろからコミュニケーションを大切に。
  • 食糧、ラジオ、懐中電灯を準備しておく。
  • 安否確認サービス、一人暮らし障害者登録サービスに登録しておけば、いざというときに連絡してくれる。災害時には連絡先がわからず支援できないケースがあるので、事前に登録しておけば安心。
  • 阪神大震災の時、停電で真っ暗になったが、自分は普段から見えないので怖くなかったし、不便も感じなかった。逆に目が見える家族のほうがオロオロしていたくらいで、特に備えはしていない。
  • 視覚障害者向けの防災グッズが発売されていたが現在は発売されていない。
    「家庭・安心缶」という名前で日本点字図書館などで2004年から販売されていた。中身は以下の18点、一つ一つポリ袋に包み点字のシールつき。

    1. 安心情報ポーチ
    2. くすり・安心箱
    3. タオル
    4. スプーン・フォークセット
    5. ブラックノート
    6. 白マーカーペン
    7. メモ帳(弱視者向け)・ボールペン・シャープペン
    8. ポケットティッシュ
    9. ウェットティッシュ
    10. 生理用ナプキン
    11. 氏名タック
    12. AMラジオ(乾電池・イヤホン付き)
    13. 懐中電灯(電池付き)
    14. 救急セット
    15. ミネラルウォーター
    16. 救急ホイッスル
    17. ジョイントフック
    18. 缶持ち出し用袋

    阪神大震災の教訓を元に、避難生活に必要最低限のものを入れたので、あえて非常食は入っていない。
    「阪神大震災で餓死者はいないのが理由。食べたいものを自分で入れることが、意識の高まりにつながる」とのこと。
    下記URLに紹介が載っている。
    北区障害者地域自立生活支援室より「支援だより」(PDF)
    (新しいウィンドウで開きます)

  • いちばん身近な連絡できる人の電話番号は常に身近に置いておくように。いざというときはいつやってくるかわからないのでいつも心の準備をしておいたほうがよい。
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