将来を考え見据えたサポートと環境づくり
高まる意欲とチャレンジできる環境に感謝
松山市社会福祉協議会への入社時より、小学校との複合施設「いきがい交流センターしみず」の管理運営業務を担当し、高齢者のサロンや高齢者とその家族を対象とした講座の企画立案と実施をはじめ、複合施設である特色を活かし、1年生から6年生の総合的な学習の時間等で実施する異世代交流のコーディネートを行っています。そんな中、眼病の症状進行に伴い、職員として高齢者や児童を見守る立場にありながら、それが困難になってきていることで仕事に対する意欲と自信がなくなりかけた時、チャレンジし続けるモチベーション向上のきっかけをくれたのは、上司や同僚の理解と支えでした。現状だけでなく、5年後、10年後の想定できる状況と必要な環境整備を共に考えてくれました。現在では、前職と市社協の業務の中でこれまで私が培ってきた経験とスキルを活かし、小・中学校等での福祉体験学習の実践を行い、福祉教育から地域福祉に広げていくためのコーディネート業務に取り組んでいます。一職員の状況に対しての将来を見据えたサポートは、ときに「障がい」があることさえも忘れてしまうほどで、日々チャレンジをしながら仕事に励んでいます。
審査員コメント
過剰な支援は求めず必要な所だけ助けてもらう、障害名よりも個人を見て何が必要かを考える姿勢で、職場の理解と支援に力を得て、インクルーシブ社会の実現に向けて奔走する様子は、まさに羽が生えたようです。もちろんそこには森畑さんの、「こうしたい」という意思あればこそ。この事例は、だれもが働きやすい職場と自己実現の好例として広く共有したいと考えます。 |
プロフィール
森畑 裕子
社会福祉協議会地域福祉活動指導員
1974年東京都八丈島生まれ。現在は愛媛県在住。
1980年 網膜色素変性症を発症。
1996年より社団法人日本青年奉仕協会にてボランティア学習の関連事業を担当。
2002年に社会福祉法人松山市社会福祉協議会に入社し地域支援課に勤務。
夫の支えのもと2017年に盲導犬を迎えて生活をスタート。