
「音」を仕事に。
私が考えたのはオーディオ関係の仕事です。
現代では街中でイヤホンやヘッドフォンを着けている人々も多く、加えて視覚障がい者の方々をサポートするグッズでも「音」を使うものが多いと感じます。
目が見にくかったり、見えなくなってしまった視覚障害者の方々は耳が良いというより、聞こえるものから情報を得ようとするので、感覚が研ぎ澄まされやすい。
そこで、需要が高いオーディオ関係の仕事で大きく2つの役割があると思います。
1つは、「音」を聴くスペシャリストで、沢山の製品が開発される中、この「音」は聴こえやすい、聴こえにくいを、聴き分けるのは普段視覚が無くなってしまった方々の方が適していると考える。
2つめは、ノイズキャンセリングの体験です。
現代のイヤホンには外部の音を遮断する機能があるが、音を遮断しすぎるのは事故などにつながるため危険であり、より良いバランスが求められる。
そこで実際に視覚がない方々に使用してもらい、交通などの移動に必要な「音」と娯楽の「音」を両方楽しめる製品の開発は、どんな人々にも喜びをもたらすと考えました。
よって、視覚障がいの方々には、「音」にこだわる職業が適していると考えます。
審査員コメント
視覚障害者の方の中にはイヤホンやオーディオ機器に関心が高い方が多く、音質や操作性など多くの種類を試し聞きされるかたもいらっしゃいます。同じく、ノイズキャンセリングの品質も生活の質を左右するので、こだわりを持って選ぶ方が多い印象です。 視覚障害者が「音」を聴くスペシャリストであるという気づきを、現代人にとって必需品となった音声デバイスに関する仕事と結び付けた発想が、現実に即していると思い選びました。 |
プロフィール
川東 勇輝
視能訓練士養成校 学生