【就労事例部門】入選②TZO48

視力障害者が中心に運営する飲食業
TZO48(TZOフォーティーエイト)

 自身が生まれつきの全盲である桂田元太郎は、(視力障害者の職域は、とても狭すぎる)との思いを持ち続けている。
●あんま・マッサージ・鍼灸、教員、公務員、、、
★ほんの一握りの、弁護士、医師、保育士、銀行員、音楽家、落語家、芸能人
★の職業に至っては、多大な努力、才能、運などの要素が絡んでの就労であろうとの想いが、桂田元太郎の胸中にある。
(もっと気軽に!肩の力を抜いて、視力障害者が働ける場所や機会を作れないものか!)

桂田元太郎は、現在、視力障害者の妻と共に、子育てをしつつ、生活している。
(視力障害者も、日々の生活の中で、料理作りをしている。何らかの工夫、衛生管理の徹底をすれば、視力障害者が作る料理を商品として提供できないだろうか!)
 そんな思いから、令和元年11月29日、「視力障害者が中心に運営する飲食店起業」を目的とする団体「TZO48」を設立。
令和2年9月17日、桂田元太郎、「食品衛生責任者」講習会受講終了。
令和2年12月26日、令和3年2月20日、令和3年7月17日、令和3年10月16日、令和3年11月20日、令和3年12月25日、大阪本町のコンセントカフェの厨房に立ち、視力障害者が作った料理を提供した。

審査員コメント

 「視覚障害者が作った料理を食べてもらうことで理解が深まる」という発想が秀逸。おいしい料理の完成には必ず料理人の血の滲むような努力がある。でもお客さんはそんな厨房の裏事情を知ることなく食事を楽しみ、料理人の努力や情熱を理屈ではなく感覚で理解するのだ。障害理解にも理屈で考えるより感じるべき部分がたくさんあるでしょう。様々な工夫と仲間との連携で可能になるのだと示してくれる好事例です。

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