【就労事例部門】入選⑤川口 育子

会社に目の状態を伝えることで、
できる範囲のサポートを得る。

 網膜色素変性症と診断されて33年間、さまざまな仕事を経験しましたが、今、同級生が声をかけてくれたことがきっかけで電話受付営業に従事しています。職場では、解像度やコントラストを上げた大きなディスプレイを用意してもらったり、私が歩く通路に面する机の角にクッションを貼ってもらうなど、自分の状態を伝えることで、できる範囲の配慮を行ってもらえました。これまでの接客業務や営業補助の経験を生かし、自分でもどうしたら効率が良くなるかの工夫を重ねながら健常者と混ざって働いた結果、営業トップの成績を収めることができました。
 ただ、このような会社ばかりではありません。障害者に対する社会の意識を変えるには、子どの頃から健常者と障害者が混ざって勉強し、遊ぶことが大事だと考えます。教育の無償化よりも、「混ぜる教育」に予算を使ってほしいです。

プロフィール

 

川口 育子
契約社員

これまでに十数社ほどの会社に勤務しながら2人の子どもを育ててきた。現在は前職の実績を買われ、電話受付営業として勤務。支援センターで訓練を受けながら、本を出版しようとブログを執筆、ヒューマンライブラリーへの挑戦、NPOチャレンジド・フェスティバルに関わり、3月には二条城での朗読芝居に出演するなど、自分にできることを模索中。

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