人によってスタイルはさまざま。
読書家の視覚障害者もたくさんいます。
視覚障害者用の本は、大きく分けて点字図書と録音図書の2つがあります。視覚障害者は全国にある点字図書館に登録すると、点字図書、録音図書、録音雑誌などを無料で借りることができるのです。
録音図書の場合、最近はデジタルデータ化されたものが多く、インターネットを利用して簡単に読書できるようになりました。デジタルデータならスマートフォンやタブレット端末などに入れて持ち歩けるので、音声を聞くスタイルで電車の中でも読書が可能です。満員電車の中で本を開くのは難しくても、音声を聞くことは比較的簡単ですからね。活字を読んでいたときと比較して、読書量が5倍増えた人もいるそうです。
また、視覚障害者の中には、「読書は点字図書に限る」という人もいます。本の中の世界を想像でき、行間まで読めるそうです。点字を読んでいる人の脳を調べてみると、視覚に関わる領域が活発に活動していることが脳科学者の研究で判明しています。指からの信号のはずなのに、脳は目からの信号と認識しているなんて、人間の身体は不思議ですね。