【就労事例部門】MSP賞②Abdin Mohamed

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視覚障がい学生向けの就活ワークショップ

 私の勤務先である参天製薬株式会社 企画本部CSR室では、視覚障がい学生向けの二日間のオンラインワークショップを行いました。マーケティング手法を使い、学生らが自ら、自身の強み弱みを分析し、関心のある市場に自分自身を売り込むスキルの向上を本ワークショップを通して目指しました。
 本企画を上司に提案した私自身が視覚障がい当事者であり、学生時代に、就職活動の難しさを身をもって体験してきました。少しでも、視覚障がいを有する学生が積極的に、関心のある業界や企業に挑戦する一助となればという考えから、企画を提案しました。また、晴眼の同僚や外部講師とともに企画実施することで、視覚障がい者にとってアクセシブルなワークショップのノウハウを蓄積することを目指しました。
 終了後、外部講師や同僚は、「工夫次第で、健常者向けワークショップと同内容を提供できるんだ」、参加した学生からは、「学んだ内容は就職活動以外にも活用できる」「とらえ方によって視覚障がいそのものが強みになりうる」などの前向きなコメントをいただきました。視覚障がい者が活躍できる社会の実現に寄与する企画をこれからも提案していきます。

審査員コメント

 視覚障がい当事者という立場から、社内システムの改革に取り組み、徐々に就労環境が改善された経緯は、事例として評価できます。また、視覚障がい学生を対象にした、自分自身の強みを分析するオンラインワークショップの開催は、独自性が高く、就労拡大に貢献するとても良い取り組みと思います。 ぜひ、多くの視覚障がい学生に参加していただきたい素晴らしい取り組みです。

プロフィール

 

Abdin Mohamed
スーダンハルツーム生まれ。4歳の頃から視覚障がいが発覚、現在強い光を認識する程度の全盲。19歳で来日、東京外国語大学から博士号を授与。学習院大学で教員を務めたのち2020年10月から、違ったアプローチで社会に貢献したいと思い参天製薬に入社。
趣味はブラインドサッカーと読書。

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