1. ICT機器について
- ルーペ、単眼鏡など自分で調べて使用していたが、高校生の時、コンピュータの出現、ICTで世界が大きく変わった。プログラミングで便利なツールを作るものと思っていた。
- ICT機器、デジタルデバイスの有効性を感じていて、ロービジョンケアも実践で行った。
iPadは人生を変える。 - 授業の板書も手元に残るようになり、教育者として板書の仕方、書き方にも変化が出た。
- 月に1度ICT教育相談を行っており、デジタル処理の仕方を指導している。
しかし、ICT機器・デバイスですべてのことができるかというとそうではなく、場合によってはルーペで見る方が良い場合もある。例えば、切符や電光掲示板などはルーペや単眼鏡で見る方が見やすい。 - ICT機器は見ることの喜びや価値を知るためには必要だが、それで見えない時にはルーペを併用するなど、
何か一つですべてを解決するということでなく、それぞれの長所を見つけて機器や道具を使いわけるようにするとよい。
2. 盲学校・支援学校について
- 高校から支援学校に転校したが、普通校の時と比べて友達が増えた。
- マッサージの勉強をしているが先生や仲間がいて話ができ、励まされることが多い。
- 支援学校に入って気持ちが楽になった。
- 子供だけでなく親も気分が楽になった。子供にはここまでできるという自信を持たせてあげたい。
- 普通校では感じることができなかった自信が持てるようになった。
- 普通校と比較してどちらを選択するかは親子で相談すべき。親子で学校見学に行くとよい。
- 将来、一人で生きて行けるように訓練ができる。
- 普通校では友達と同じように遊びたくても遊べないことがあった。
- 支援学校(高校)から先生が説明に来てくれて、本人が入学を決めた。
- 選択肢はいろいろあるが、自分たちで考え、相談して決めたことはどの選択も正しい答えになっている。
- 高校は特別支援の谷と言われている。必要とする支援の幅が広く、心安らぐオアシスを持っている高校生とそうでない生徒がいる。
- 通級、教育相談、見学など、まずは支援学校とつながりを持つことが重要(いつでも行ける安心感)。
3. 障害(受容)について
- 見える人、見えない人が一緒にできるスポーツで「自分」を取り戻すことができる。
- 晴眼者と一緒に行動すると気を遣うこともあるが、患者会の中では癒され、ゆっくりできる。患者会=自分の居場所があると思うことで頑張れることがある。
- 同じ境遇の人と会ったり、話したりすると前向きになれる。
- 弱視はもの言わぬ障害と言われるように全盲と比較すると見た目にわかりにくい。歩けるが字が読めない状態は理解されにくい。
- 職場での定着率も盲のほうが高く、弱視の人は孤独感を抱えるなども精神的にもつらい。
- 安らげる場所が欲しい。→盲学校、サマースクール、ワークショップなど。
- 自己効力感を持てるようにいろいろな人との出会いを促す、自信を取り戻せる場所を見つけるようにする。
※ご注意:自己効力感とは…「自分が行為の主体であると確信していること、自分の行為について自分がきちんと統制しているという信念、自分が外部からの要請にきちんと対応しているという確信」。自己に対する信頼感や有能感のこと。
何かの行為に対して「自分はちゃんとできる、やれている」といった感じ、「自分ならできる」といったセルフイメージのこと。
(「モチベーションアップの法則」より) - 親が子供はかわいそうと思っていろいろ考えることが子供にとって負担になることがある。子供は自分の障害によって親が傷つくと思っている。
4. 将来の夢や進学について
- 夢を持つことは大切。
- 得意なこと、できることを見つけるとよい。私は〇〇で☆☆ができるという方法を見つけることが重要。
- 希望大学は早めに決めたほうが良い。早めに大学にコンタクトを取ることで、大学側も受け入れ準備をしやすくなる。基本的に大学は門前払いしたくなく、準備期間が欲しいと考えている。オープンキャンパスに参加すれば障害のことも話せる。大学と仲良くなることがおすすめ。
- 試験時間の延長など考慮してもらえる(センター試験は申請すれば1.3倍の時間をもらえる)。
- ポジティブな自己開示がポイント。友達には先生を通じて情報を伝えることもできる。周囲に共感を得る自己開示を!
- 友達に助けてもらいながら生活する子供はうまくいく、先生ともコンタクトを取ることが重要。
- ハローワークを通じて就職する方法もあるが、先輩の話を聞いて、紹介してもらう方法もある。
- マッサージの仕事は会社や治療院への就職は保険があり、収入が安定する。開業の場合は自分ですべてを管理できるメリットがある。
- 大学では学校側の配慮だけでなく、学生ボランティアの協力も得られる。
- 盲学校から一般の大学へ進学する人が多くなった。盲学校では守られ過ぎたと感じて、一般の大学に行ってから盲学校に戻って理療科に入った人もいる。
- 就労は社会とかかわる一歩。仕事は自分が納得する方法で選択する。
- 性別・年齢・国籍など関係なく偏らない友達づくりから見えてくるものがある。
5.情報収集について
- 盲学校には様々な情報が集まってくるので情報源としてつながっているとよい。
全国視覚障害児(者)親の会
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