
1. 音声信号機について
- ・音声信号機がついているけれど地域住民からのクレームにより、朝7時~9時までしか音が鳴らない。また、音が鳴っていてもかすかに聞こえる程度で、ほとんど音声信号として使えない。
- →地域住民との対話を通して理解を得る。時間はかかるかもしれないが音声信号機を必要とする人がいることを知ってもらう。また、音響を使用できないのであれば、地域住民の協力を得て、声掛け、手引き誘導をしてもらえるように働きかける。
- →都道府県知事が警察を指揮することはできず、警察庁が上位に位置することを知った。視覚障害者に対する警告システムやナビレンスの導入など、根気強く地域住民の協力を求めながら、警察にも伝えていく必要がある。
2. 障害者向け施設設置の課題
- ・視覚障害者向けの施設の設置に際して、近隣住民の理解を得ることが難しい。身体障害者向けの施設開設にはさまざまな条件があり、B型作業所の場合、2階以上の建物に開設する場合はエレベーターが必須であり、バリアフリー対応トイレが必要となる。視覚障害者向けの施設は、公共交通機関利用が便利な場所に設置されることが望ましいが駅に近いと家賃が高額になる問題点もある。
- →事業所開設に伴う法律や規制が厳しいように感じるが、障害者の権利を守るための法律や制度であるかもしれず、現段階では国や自治体の基準に従う必要がある。ただ、不必要に厳しい基準を設ける必要はないので臨機応変に対応することを求めることも必要。
- ・視覚障害者のための支援施設が不足している。視覚障害者向けのB型作業所は全国的に定員不足。高齢者人口増加に伴い、その対応も必要となる。
- →地域密着型の生活訓練や支援が必要不可欠であり、既存の施設や学校が不足している中で埼玉県ではグループホームの開設が進んでおり、地域との調和や理解を深めることが重要である。
3. 視覚障害者向け音声ガイドプロジェクト
- ナビレンスを普及する取り組みとして、山形美術館での実証実験が始まる。クラウドファンディングを実施して予算を集めた。プロジェクトでは美術館を訪れる視覚障害者が作品をより理解できるようにすることを目的としている。ナビレンスは37カ国で利用可能なグローバルなユニバーサルデザインであり、一般客にもこの取り組みを広めることを目指している。
4. 視覚特別支援学校・盲学校について
- ・視覚特別支援学校は幼稚部から高等部まで教育を提供している。高等部を卒業後は一般大学に進学する人や、理療科であんま・鍼灸・マッサージなど国家資格を取得し就職、後に開業する人、さらに大学へ進学して教員として戻ってくる人など、さまざまな進路を選ぶことができる。学校は視覚障害だけでなく、知的障害を合わせ持っている人も受け入れており、卒業後は福祉的就労に進む人もいる。
- ・授業料やその他の費用も基本的に無料で教育を受けることができる。年の数回、学校見学会があり、活動を知ることができ、相談も可能。入学にあたっては、必ずしも視覚障害者手帳は必要ではないが入学資格については要項を確認すること。
- ・兵庫県内には兵庫県立視覚特別支援学校と神戸市立盲学校の2校があり、神戸市以外の県内各地から入学する場合は兵庫県立視覚特別支援学校に入学することになるが、寮が整備されていることからスクールバスは運行されていない。
- ・通学も可能だが盲学校や一般学校に通う視覚障害のある子供の同行援護は利用できない。同行援護については、基本的に18歳未満の学生は利用不可となっている。
- →地域のボランティアや民間の団体との連携や盲学校や一般学校に通う視覚障害者の親御さんたちの情報交換の場の必要である。
- →子育てについての相談
視覚障がい者ライフサポート機構 viwa