引きこもりの人は視覚障害者の外出サポート
視覚障害者はその人の社会復帰への一助に!
全国に61万人いるとされている引きこもりの人たち。引きこもりの人がリハビリの過程において、移動困難を伴う視覚障害社のサポートを行うことにより、有用感を感じ、自信と勇気を取り戻して社会復帰の切っ掛けにしてもらおうというトライアルである。
各自治体には、引きこもりの人の支援機関があり連携して行う。引きこもりの人は、視覚障害者のサポートをしてみようと思えるレベルにある人が条件になる。一方で、視覚障害者は、引きこもりの人をケアするスキルが必要になると同時に、移動支援が実行できない時に備える必要がある。
引きこもりの人は、このことを切っ掛けに同行援護の職をえることもできる。慢性的にガイドヘルパー不足が続く同行援護事業。これまでは利用できなかった通勤にも使えるようになり、視覚障害の就労においても助けになる。また、視覚障害者においても、引きこもりの人の社会復帰を支援することが仕事になってくれば、複数の社会問題が解決することになる。全国でこのようなトライアルが成功して成果を出し、共生社会がこういったかたちでも進んでいけばと思う。
審査員コメント
人は誰かの役に立ちたい、と思うものです。今回「ひきこもり」に焦点を当て、視覚障がい者支援を社会復帰のきっかけづくりにつなげるという発想は斬新でとても良いと思います。移動はできてもその気になれない引きこもりの人と、その気はあっても移動ができない視覚障害者、見事にお互いのボタンが相手のボタンホールにはまっている。このお互い相手の役に立ちつつお互い自分のためにもなっているという点が最高です。 |
プロフィール
神田 信
会社員
網膜色素変性症当事者。株式会社三城(メガネの三城・パリミキ)に勤務。
病気のことが気になり、JRPS(網膜色素変性症協会)、仕事のことが気になり認定NPO法人タートル、制度のことが気になり日本視覚障害者団体連合でそれぞれ救われ、その後も活動している。