思っているより、使われてない?!
けれど数字だけでも読めると便利な、点字の世界。
みなさんは視覚障害者のどれくらいの人が点字を使える、読めると思いますか?
答えは約10%。きっと、予想よりずっと少なくて驚きますよね。
点字は文字のひとつです。使いこなすためには、まったく新しいアルファベットをイチから覚える必要があります。先天性の視覚障害者であれば、子供のころから点字を習う機会もあるでしょう。けれど、中途視覚障害者にとって、点字はなかなか難しい道具・文字なのです。
ですから視覚障害者であっても、「点字が読めないので音声で聞きたい」「字で読みたい(活字を音声に変換するソフトがあります)」という人がいることを知っておいてください。
もちろん点字は街中さまざまなところで使われているので、習得した方がいいと思います。特にエレベーターの階数表示や、切符を買うときのボタンなど、数字だけでも読めると便利なのだそうです。ただ、ITが普及した現代では、点字が読めなくてもデジタルデータが代行してくれることが増えました。長い時間をかけ訓練する必要がないため、どうしてもそういったITを活用する道具や方法が優先されている実情があります。
また、行政が発行する案内は点字が用意されていることが多いです。公務員試験などでも点字の受験が可能になっています。反面、パソコンを使った受験にはまだ制約があるようです。
点字ではありませんが、シャンプーの容器にはブツブツした突起がついていて、コンディショナーと区別できるのをご存知ですか。ほかにも、牛乳パックの頭には切れ目がついおり、目を閉じていても見分けがつきます。こういったユニバーサルデザインのものは身近にたくさんあるので、ぜひ探してみてください。