目が不自由って、どういうこと?
人間の目のしくみからイメージしてみましょう。
目が不自由、というのはどういうことなんでしょうか。それを理解するためには、まず人間の目の構造や見え方について知ることが大切です。
見る力というのは、大きく視力と視野の2つに分けられます。 みなさんも「目がいいから遠くまで見える」「目が悪くなったからメガネを買った」なんてことがあるかもしれませんよね。この“目がいい・悪い”という表現は視力をさすことが多いです。
視力の良し悪しを左右するのは、人間の目の中央後方にある黄斑部という神経です。ものを見るとき、この黄斑部が細かい部分を識別していきます。黄斑部の働きが正常ならクッキリと、なにか問題があればボンヤリと見えるわけです。
ですが、人間の目は黄斑部だけで見ているわけではありません。黄斑部の周辺部分でも、見ている(見ようと思っている)ポイントの周りを認識しています。この空間の範囲が視野です。
テレビでたとえればもっと分かりやすいかもしれません。テレビの画質を視力、画面の広さを視野と考えてみてください。視力が下がるとテレビの画質が低下し、視野が欠けると画面の一部が消えてしまう、と言うとイメージできるでしょうか。
目が不自由とは、なんらかの理由で画質が悪くなったり、見える範囲がせまくなったり、もしくはその両方だったりする状態をさします。ですので、まったく見えない人、ぼんやりとしか見えない人、一部しか見えない人など、さまざまな人がいるのです。