第97回「見えない、見えにくい子供さんをもつ親の集い」

1. 便利なアプリや機器について

  • デジタル教科書(iPad) 紙の教科書(拡大文字)はページ数が増えてしまうがデジタルの場合はページ割が同じなので先生が〇ページと言った場合もページ数がずれない。指で大きく拡大できる。音声読み上げ、リフロー機能で文字を大きくしても一画面の中で読める。色変え、文字種変更、UDブラウザ(小~高)で書き込みもできる。

2. 文字について

  • 点字、音声、デジタル、墨字(拡大)の選択ができる。実際に試してみて子供にあった文字、学習方法を選べる。
  • 全盲の場合、教科書を聞くことができるが、書けない。別のアプリで書くことができる。
  • 点字出力はデジタル教科書ではできない。
  • KOS点字ディスプレイはテキストから出力可能。
  • 中途の見えない、見えにくい子供の場合、墨字から点字に文字を切り替えるのは難しい。両方の文字で並行して学習すると、どっちつかずになるからどちらか一つ選ぶほうがよい。
  • 盲学校の普通科で教科書を音声で使っているケースはない。
  • 点字はすらすら読むために子供の頃からやっていた方がよいか?
    →見えているならすべて点字にすると大変。文字を変えるのは苦労するのでトータルで考えて。良い悪いはない。
    点字を毎日触っていると本を読めるようになってきた。楽しくて毎日読む。

3. 教育相談について

  • 普通校に通っている子供は、盲学校で教育相談を受けることができる。
  • 小学生には自分の力を養いなさいという。

4. 子供の乱視、近視について

  • ゲームのやりすぎが原因か?
    →楽しみを奪うよりも時間を決めて規則正しい生活を。ゲームをする時のルールを親子で相談して決めることは子供の自主性尊重につながる。
  • iPad使用時の注意
    →視力向上のために訓練の装置として使用しているが明るい場所で30分をメドに使用することをすすめている。無理せず休憩が必要。
  • リモート授業になって、近い距離でものを見続けることで近視、斜視(スマホ斜視)になる?
    →ブルーライトカットのついたパソコンモニターやメガネの着用をすすめる。
  • テレビ番組の情報より。
    「3つの20」 20分ごとに、20feets(約6m)先を、20秒見て目を休憩させる。
    バイオレットライトが目に良いという研究もある。
    光を浴びることも大切。台湾では外にいる時間を2時間作ることで近視が減ったという報告があった。

5. 楽器演奏について

    • リコーダーを吹くために楽譜を読みたい。(8歳弱視)目線で楽譜を拡大して見れるアプリなないか→拡大教科書
    • 音符がわかるアプリ、楽譜スキャナー
      スマホで楽譜を写真にとれば音に変えてくれる。

「楽譜スキャナー - Sheet Music Scanner」App Storeからダウンロードできる。
「楽譜スキャナー - Sheet Music Scanner」

  • タブレットページターナー
    楽譜をめくるフットペダルでページをめくることはできないか。
  • 点字楽譜で覚えて演奏してはどうか。

6. 遮光めがね

  • 色が付いているので先生に許可をもらったが子供はかけたがらない。
    →かけないよりもかけたほうがいい場合、無理にかけさせるよりも子供がかけたい、かけられる色の中で一番楽な見やすい色を選ぶという方法もある。
  • 室内、室外用も申請可能
    →市町村によっては補助がない場合もあるのであわてず納得いくまで色を選ぶ。かけたい意欲が大切。難病指定がある場合は補装具購入可の場合もあり。各市町村で条件が変わるので確認。
  • ロービジョン外来ある病院・眼科で相談を。
    日本ロービジョン学会 ロービジョン対応医療機関リスト
    https://www.jslrr.org/low-vision/institutions

7. 保育園

  • 明石市魚住に4月、兵庫県視覚障害者福祉協会が運営する0~6歳児までの幼稚園がオープンする。視覚障害児と晴眼児が一緒に遊び、学ぶことになる。
  • 現在、県立視覚特別支援学校には3~5歳児はおらず、地域の幼稚園に通っている子どもが多い。

8. 小学生のプログラミング授業

  • ドリルはすべて絵で説明されている。
  • スクラッチ(プログラミング種)言語のひとつが音声ソフトで使えるか?
    →広島大 氏間先生のところで情報が得られるのではないか。
    https://home.hiroshima-u.ac.jp/ujima/src/index_j.html
  • 視覚支援学校における低学年向けプログラミング教育環境の開発
    https://takeda-lab.jp/ipsj/program/2020-2-4.pdf
  • 視覚障害者もプログラミングで科学へジャンプ
    https://miraino-manabi.jp/content/168

9. 教育、子育てなど相談できるところ

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