1. 見え方について
- 1日おきに見え方が変化する。セピア色に見える日は眼球が重だるい感じで、その次の日はクリアになるがまぶしい。
- 白黒の世界、あずき色のセロファンを貼ったような色に見える。
→いろんな色が見える人、白い靄が見える人など様々な見え方はあるが、自分で見えやすい日がわかれば、その日を選んで外出するなど工夫できる。 - 拡大読書器で文字を読むと疲れる。
→携帯アプリで食品などバーコードがついているものは音声で賞味期限や作り方、使い方を読み上げてくれるので便利。 - 一生懸命見すぎないのがコツ。
2. 生活に便利なもの、技能について
- 歩行訓練
→単独歩行が安全に行える。 - 同行援護
→手帳がなくても利用できる。誘導だけでなく、資料などを読んでもらうこともできる。利用料の自己負担額は手帳等級によって変わる。利用可能時間は市町村によって変わる。 - 白杖
→100種類以上ある。長さは2歩先に届く長さを選ぶとよい。
→材質や重さは好みで選べるので歩行訓練士に相談するとよい。
→単独歩行の多い人は白杖を持つとより安全に歩行可能。
→白杖の役割は、1.シンボル、2. 危険回避、3. 環境把握。 - 点字
→エレベーターの表示や案内板などを読めると便利。 - 音声図書・点字図書
→見えにくくなっても見えなくなっても読書ができる。 - グループ活動(コーラスやスポーツ)
→グループ活動は楽しい。生きがいになる。 - パソコン
→情報収集や仕事に使える。 - 電子ルーペ
→iPadやiPhone、スマホにアプリを入れてルーペとして使用可能。 - iPad
→視覚障害者専用というものはなく、それぞれ自分に必要なアプリを入れ、設定を変更して使用する。
→Apple Storeにはスペシャリストがいるので使い方が相談できる。
→パソコンとの違いはキーボードのあるなし。キーボードを外付けすることも可能。音声のみで使用可能。全盲の人でも写真撮影が可能。
3. 白内障手術について
- 網膜色素変性の白内障手術は難しいのか?
→術後の炎症が起こりやすいと言われているので、医師の指示にしたがってきちんと点眼を行うようにすればよい。
→病院できちんとフォローしてもらえば怖くはない。手術の危険性は病気のあるなしには関係ない。 - 手術後の見え方の変化は?
→網膜の能力によって差はあるかもしれないが濁りがなくなり、まぶしさが軽減されることが多い。 - レンズの選び方は?
→人によって選び方が違う。自分が一番見たい距離や行う作業によって選択する。
→遠近両用(多焦点眼内レンズ)もある。
※ご注意:多焦点眼内レンズは屈折が遠方、近方と二か所にピントが合うレンズです。しかし、光配分も半分になるので、元々視機能が低下している患者さんには向かない眼内レンズです。
4. 街中で手伝ってほしいこと
- 信号待ちしているとき、青に変わったら教えていただけると助かる。
- 白杖を頭より上に出しているときは助けを必要とするサイン。