1. 幻視・錯視について
- そこにいないはずの子供や足だけ、眼だけなど身体の一部分が見えることがある。これはどういうことなのか?
→幻視と思われる。視覚障害者にはよくあることで脳が見せていると考えられる。
→中途視覚障害者の場合は、見えていたころの絵が見えることがある。
→よくあることなので気にしなくてよい。 - 網膜が悪くなっても視神経が元気な場合、神経が刺激されて人やものが見えることがあり、脳の記憶が引き出されていると思われる。
- 眼前が色づいて見えるのも脳の活動であり、体調と関連することが多い。例えば、赤やあずき色が見える時は体調が悪いなど人によって違う。
- 色だけでなく、砂嵐が見える人もいるが慣れれば気にならなくなる。気にしなくなると見えなくなる。
- 見え方に周期があり、だんだん感覚が短くなり、症状が進むことがある。
- 見えるはずのないものが見えたとしても気にしないこと。慣れれば気にならなくなってくるので心配しなくてよい。
2. 人生をより楽しく、生活を充実したものにするための工夫やコツ
- 様々な集まりが開催されている。
→JRPS兵庫 毎月第1土曜 笑いヨガ、おしゃべりサロンなど
→JRPS大阪 毎月第3土曜 よしこの部屋(日本ライトハウス情報文化センターにて)
→神戸アイライト協会 通所施設での活動 神戸ライトサロンなど
→市立池田病院 第4土曜又は日曜 院内サロン - 仲間づくりが大切。スポーツや趣味の会に参加することで情報が得られる。
→盲人卓球(サウンドテーブルテニス)、アーチェリーなど。 - 悩みを持っていて外に出られない人もいるが、外に出て人に会うことで元気をもらえた。目的がなくても出ていく場所があると情報を得られる。
- 情報を得るためには、システムや場所が必要だが、とにかく、情報を取りにいく行動が重要。
→パソコンを使って調べる。当事者同士で情報を共有する。 - 「できること」を知らないとできないと思ってあきらめてしまうが自分で結論を出さないほうがよい。
- できないことを考えるのではなく、できること、知りたいことを考える。話をしたとき、聞いた時がタイミングだと思って行動する。
3. 仕事を選ぶポイント、継続、復職について
- 仕事を続けるのも辞めるのもギリギリまで考える。支援団体の「タートルの会」に相談して復職の可能性が見えた。
- タクシー運転手だった人が運転はあきらめたが、配車係として復職した事例がある。
- 視覚障害者の職業はあんま・鍼灸・マッサージだけではない。やりたい仕事があれば工夫次第でできることもあるのであきらめないでほしい。
- 視野が狭いからやりたい販売の仕事はあきらめたほうがいいか?
→販売がやりたければインターネット販売も考えられる。 - パソコンはこれからの仕事に必須。パソコンを使っても眼は悪くならないのでどんどん使って習得すべき。
- 自分の感動を求めたり、ワクワクできる仕事を選べばよい。どうすればいいか仲間と話すとよい。悩みながら、考えながら前へ進むことができる。HOTPOTの会(就労者の会)は参考になる。
- 就職が決まった時、眼が悪くなったときのことを考えてどうやったら働き続けることができるか考えた。
→とにかく、自分で決めなくてはいけない。誰も決めてくれないし責任を取ってくれない。今、できることをやればいいし、やりたいと思うことをやればいい。そして、できなくなった時に方向転換すればいい。考えるだけ、頭の中のシミュレーションだけでは思い通りにいかず、前へ進めない。