1. 趣味
- ・折りたたみ携帯電話からiPhoneに変えてできることが増えた。
サピエ図書館を活用して、夏目漱石、芥川龍之介などの作品を聴いている。 - ・シネマデイジーで映画鑑賞。
- ・点字図書館、サピエ図書館にはお薬や病気の本をはじめ、あらゆるジャンルの本がある。知りたい情報が何でもある。
- ・YouTubeを見ている。こんなに便利なものはない。講談、落語、さまざまなアーティストの動画や音楽が楽しめる。
2. 便利なアプリ
- ・Be My Eyes(Be My AI)
ボランティアとして登録されている人にカメラで見て、情報を教えてもらう。
家の中などどこまでカメラに写っていて、相手に見えるかわからなくて不安という人はBe My AIが便利。Be My EyesのChatGPT版で写真を撮れば解説するなど、AIが質問に答えてくれる。追加の質問も可能、グラフも説明してくれる。利用したいときはBe My Eyes画面下で切り替えるだけ。
自分の写真を見せて何歳に見える?と聞くことで人から見える印象を知ることができる。
OCRと違うのは文字だけを読むこと。また、カレーやシチューの箱に書いている材料についてOCRの場合は「・・・」のあとを読まないので、分量まで読んでくれるのは助かる。Be My AIでは材料は何かと尋ねるとにんじん1本など材料を教えてくれ、次に作り方は?と書くとさらに作り方も教えてくれる。 - ・Seeing AI かざすだけで文字を読み上げてくれる。冷蔵庫の中のものを読み上げるので何があるかわかって便利。
- ・Envision AI
かざすだけで周囲のものを一気に読んでくれる。 - ・サリバン+(プラス)
読み上げはSeeing AIよりはやい印象がある。言葉もはっきり読む。
※読み上げアプリが3種類紹介されたが使いやすさによってどれを選ぶかは個人の自由。使いやすいもの、用途によって選んでほしい。
3. 日常生活用品
- ・音声読み上げ対応機器としてタッチボイスや血圧計がある。いずれも音声で読み上げてくれるので便利。
・デスクトップリーダー(音声読書器)はA3サイズまでの読み取り、読み上げが可能。
4. 同行援護
- ・一人の外出は疲れるので利用している。トイレを探してもらうこともある。
- ・景色を教えてくれる。買い物も一緒。
- ・遠出するときに利用している。
- ・家族より同行援護の利用が多い。自分の都合に合わせて外出可能。
- ・男性の場合、女性のヘルパーだとトイレに行きにくい。(逆ケースもあり)
- ・同性の同行援護をお願いできるよう事業所に相談を。
5. 白杖と歩行訓練
- ・頭の中に地図を描く訓練をした。
- ・多目的トイレに行ったとき、中の配置を教えてもらっても出口がわからなくなることがある。
- ・風の流れ、お店特有(パン屋さんやコンビニ)の匂い、電柱の数、などさまざまなものを目印にするコツを教えてもらった。
- ・白杖を持って歩行するときに歩行訓練を受けた方がよい。
- ・白杖はもちたくない。自分の身を守るものだと思っているが出したくない。
- ・家の近くで出せない。近所の人に見られたくないので離れたところで使っていた。
- ・白杖は持ちたくなかったが今は命を守るもの、周囲にアピールすることで理解につながると思っている。
- ・歩行訓練の期間は?
→3か月で10回。
→訓練期間はコロナの時だったので3年かかった。
→月4回で18か月。
→地域や個人差があると思うので訓練施設でご相談を。 - ・白杖を持つこと、訓練を受けたことで外出した際の安心感がある。
- ・歩行に対する感覚が変わって、外出のきっかけになった。それが同行援護の利用にもつながった。
- ・周囲の人のとらえ方が白杖を使って歩くことでかわった。
- ・白杖を持った方の社会進出が視覚障害者のためになる。生活しやすくなる。
- ・白杖があると声をかけてもらえる。
- ・山に登る時も白杖をもっていく。
- ・歩行訓練士に白杖を選んでもらう。
- ・歩行訓練を受けたタイミングは?
→外に出たいという気持ちが強かったから。
→見えなくなって白杖を使わなくてはいけなくなったので。目印のみつけ 方を教えてもらった。見えている間に早めに訓練を受けることをすすめる。
→一人で歩行する必要性があったから。
→使わずにいられなくなった時に使うようになった。見えているなら使わなくてもよいのではないかと思う。無理せず使えばいい。 - ・周囲に人がいないときの対処は?
→最寄り駅までは行けるが単独歩行で階段をおりるときは壁にへばりついて歩いている。
→周囲に知ってもらうための白杖。プライドは捨てて使ったほうがよいのでは。
6. 声がけされた時の対応
- ・手助けの断り方は?
→まずお礼を言ってから、ここはわかるからと断る。できらたら理由を説明するが時間がなければ省略。最後に、次はお願いしますと自分にも他の人にとっても、次の声かけにつながるように断る。
7. 情報収集
- ・情報、仲間との集まりが大切。
- ・ラジオで情報収集。スキルを身につけた。
- ・ネットサーフィンして情報収集。
8. 公共交通機関利用
- ・電車・バスを利用している。椅子に座ろうとしてしりもちをついたり、他人のひざの上に座ったりしたことがある。向きがわからないことも。
- ・大けがをして歩けなくなった。(電車の連結部分に落ちた)
- ・電車で席を譲ってほしくないときは白杖をしまった。
- ・駅に連絡しておくと駅員さんが案内対応してくれる。
- ・旅先ではJBOSを利用。https://jbos.jp/
- ・旅先でも同行援護を使える。複数の事業所登録が可能なので事業所に相談を。
- ・SOS活動:困った時に白杖を頭の上50cmくらいあげて周囲に知らせる。
9. 見えにくさによるつらい思いを生きる喜び生きがいにもっていく方法(工夫と趣味)
- ・ハーモニカ:音色をきいたり、選曲をしているときが幸せ。楽譜は音を聞いて覚える。
- ・仲間とおしゃべりをして気持ちを元に戻していく。
- ・視覚障害の仲間を増やす、作る。失敗談「あるある話」をする。
- ・民謡、オカリナ
- ・何事もプラス思考で、見えないからこそ〇〇を見つける。
- ・読書、音楽を聴く。歌をうたう。
- ・日々の中にちょっとした楽しみを作る。
- ・スイーツが好き。1か月に1回この店のケーキを食べるということを楽しみにしている。
- ・家族旅行が趣味。できないと思っていることに挑戦。社会へのアピールにもなる。
- ・読書。サピエ図書館、リンクポケットを活用。日本点字図書館では著作名で検
索。日点マガジンが役立つ。 - ・旅行が好き。日本国内では鳥取県以外は行った。
- ・旅は見えないとおもしろくないと思われるが庭があると花が咲くことを感じる。楽しみ方はいろいろある。
- ・福場将太さんの話。「やさしい想像力」というのが印象的。