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視覚障害者の活動をサポートしながら、
多様な就労支援技術を学ぶ。
2017年4月に出会った似顔絵師Kさんに、作品展示や似顔絵を描く仕事ができる場所として、通常作業終了後のエルピス・ワンを提供しました。これまでに7か所の就労支援事業所に通所した経験があるKさんは、視覚障害者の就労支援についてさまざまなアドバイスをくださりました。
例えば、黒い箱の中心に商品シールを貼る作業の際に、私は、「周囲の黒い枠の幅を一定にして」と説明していましたが、Kさんはそうせず、箱の右下の角からの距離を指で測り、中心位置を定めて貼りました。「全盲と弱視はまったく違うと思ってください」とKさん。そして、「新しい作業ができるようになるまでは、自分なりの努力を積んでいます。それを理解してほしい」と。そんなKさんの指摘に、障害者それぞれに作業を行う適切な方法があることを改めて学びました。
プロフィール
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藤原 一秀
エルピス・ワン就労継続支援B型事業所管理者
視覚障害、肢体不自由、自閉症、精神障害の方が通所する就労継続支援B型事業所エルピス・ワンを管理。過去4年間、東京大学先端科学技術研究センターの「魔法のプロジェクト」に、就労支援施設や大学生の就労支援事例として採択される。