インクルージョン社会実現に向けた挑戦
参天製薬のビジョン達成への取り組み
参天製薬株式会社は眼科に特化した製薬企業である。この度、創立130周年を迎え、新たな中長期戦略として事業領域の「眼科」、「ウエルネス」に加え「インクルージョン」を掲げ、さらに推進することを表明。昨年度より視覚障がい者雇用を開始、さらに職域拡大についても検討している。現在4名の視覚障がい者(全盲)が勤務し活躍している。
発端は視覚障がい者雇用を検討する中で、当社が協賛している日本ブラインドサッカー協会の普及事業である一般向け体験研修の講師Aについて紹介を受け、採用後も引き続き講師を継続、社内インクルージョン研修やAが個人受託していた講演等を会社として引き受けることを検討し、本人同意、社内承認を受け採用。普段、視覚障がい者と深く触れ合うことのない社員にとって社内研修は非常に好評であり、この取組が順調に推移したことから、同職務に講師Bを採用。また新卒応募の社員Cを本社スタッフとして、さらに事業調査の一環で地域情勢に詳しいDを採用した。
コロナ環境下になり原則テレワーク体制となった現在も、テレワークシステムを使いこなし、それぞれ個々人が持ち味を活かし高いモチベーションを持って働いている。
審査員コメント
眼科薬企業として、インクルージョンを掲げられて視覚障害者雇用に積極的に取組まれている企業姿勢に感銘を受けました。 できないことではなく、できることに着目して視覚障害者を採用し、積極的に社内外の活躍の場を提供している参天製薬の取り組みに敬意を表します。 障害当事者の採用が、インクルーシブな社内風土の醸成につながっている点は、他の企業にも参考にしてほしいです。 |
プロフィール
参天製薬株式会社
西浦賢輔(参天製薬株式会社 CSR室所属) 以下4名の視覚障がい者社員とともにCSV活動を企画・推進
A・B:視覚障がいアスリート、全盲、社内外の研修等講師担当
C:新卒、本社スタッフ採用、全盲、人事システム担当
D:北東アフリカ出身、前職は大学特任教授(国際政治学)、事業企画担当