【アイデア部門】入選 武田 果歩

災害時の自動音声案内

 災害時における自動音声案内の仕事です。
 視覚障がい者の方は、音からの情報を頼りに生活しておられると考えています。晴眼者は情報の8割を視覚情報が占めていますが、これは自分が見ているものに頼りきっているとも言えます。

 災害が起きると混乱が生じ、公共の場には人が溢れ、停電すると周辺が見えなくなります。
 暗い場所で階段やお手洗いを探すのは困難で時間も要するため、混乱が大きくなると考えられます。視覚障がい者の方は、普段利用している公共の場を記憶し移動されているとお聞きしました。それぞれの生活環境で記憶されている場所を記憶で補っている力をお借りできると考え、施設や交通機関の自動音声案内を事前に録音して頂きたいと考えました。

審査員コメント

 能登半島地震や宮崎沖での地震等、各地で自然災害が頻発しています。南海トラフ地震臨時情報も初めて出されるなど、自然災害への備えは喫緊の課題。災害時にどのように対応・行動すべきかという点について、当事者の視点で課題を確認する事。その上で必要な準備を行う姿勢は非常に重要であり、大切にされるべき視点と考えます。

プロフィール

武田 果歩
視能訓練士養成校 学生 

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