【就労事例部門】MEP賞①竹田 幸代

視覚障害者も消費者の一員。資格を生かして
企業や行政に声を届けることが私の仕事!

 視覚障害リハビリ施設利用中、見えない・見えにくい人には使える商品が限られていること、得られる情報が少ないことに衝撃を受け、視覚障害者と行政・事業者との橋渡しになるべく、消費生活アドバイザー(現:内閣総理大臣および経済産業大臣認定)資格取得を決意。重度視覚障害者受験の環境整備を求め、2006年資格取得。
 「障がい者問題は消費者問題の一部」の視点で、大阪府の消費生活事業に参画、所属するボランティア団体で視覚障害者視点の利用しやすさや「もっとやさしいまちにしたいねん!」と声掛けをアピールするなど、広く府民の方への啓発を始める。有資格者の強みを生かし事業者とも連携。住友生命では顧客マニュアルの改善や郵便物に音声コード導入等、日清製粉はグループサイトのリニューアル中。見えない・見えにくい方々にも参加していただき、等身大の視覚障害者の声を事業に反映していただいている。
 セミナーや会議等は単独で出席しているが、障害者が1人加わることで、主催者だけでなく、参加者の作成資料や発言にも視覚障害のある人にとってはどうか、という視点が自然発生、社会に出ていくことの効能を実感しつつ、消費者市民として社会の中で働いています!

審査員コメント

 消費生活アドバイザーとして、視覚障害者としての経験を踏まえて具体的に顧客対応マニュアルの改善、Webアクセシビリティなどを企業や行政にサービスの改善提案をすることは大変効果的であると思います。製品やサービスを受ける側の視点と両社のハブとしての役割がいかに重要であるかということを示しています。これからも、どんどん社会をよくしていっていただきたいと大きな期待をしています。

プロフィール

 

竹田 幸代
消費生活アドバイザー

中学入学後の検診で網膜色素変性症であること、患者の多くが失職し困窮していること、将来に備えるよう告げられる。自営業等を経て30代後半で障害者手帳取得。きんきビジョンサポート、(公財)NACS等に所属、スマートサイト「大阪あいねっと」や消費生活関連の研究会等に参加、社会福祉法人に勤務。

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