1. パソコン画面を見やすくする方法
- コントラストを調整
- ウィンドウズに元々ついている機能で、「拡大鏡」を使うとよい。画面全体を拡大するのと違って、ルーペの中だけ色が変わって見やすい。
- コンピュータを見やすくする設定
コントロールパネル(ウィンドウズキー+「u」)→コンピュータの簡単設定→見やすくする設定 - カーソルを太くする、メニューを大きくするなどの機能がある。
- 画面全体を大きくすると逆に見えにくいことがある。
- 操作方法は下記で学べる。神戸アイライト協会 http://eyelight.eek.jp/
神戸視力障害センター http://www.rehab.go.jp/kobe/
日本ライトハウス http://www.lighthouse.or.jp/
2.iPadなどのタブレット・携帯端末について
- 全盲の人でも使える。
- 2本指、3本指で使えるように設定が可能。(アクセシビリティ)
- 読みあげ機能がついている(ボイスオーバー)。PDFファイルも読み上げ可能。
- ガラケーとスマホを用途によって使い分けている。
- iPadで困りごとのすべてが解決すると言うわけではないので、必要に応じて使用。
3. 駅の掲示板・時刻表を見るにはどうしたらいいか
- 単眼鏡(拡大)、逆単眼鏡(縮小)を使用する。
→人によって使い勝手が違うので購入する前に必ず試したほうがよい。 - iPadのカメラを使って撮影し、手元で見やすい大きさに拡大して見る。
4. 白杖について
- 地面の凹凸をどうしたら見えるか
→歩行時であれば白杖、ソナー付き白杖を使用するとよい。ただし、自転車やバイク運転時には対応しない。 - 白杖のかわりに登山用の杖を購入した。
→白杖ではないので周囲の人に見えない・見えにくいことが理解されず、杖でひっかけたりしないように注意が必要。 - 見えにくい人が白杖を持っていいのか?
→特に視力制限など規定はなく、道路交通法では見えにくい人、見えない人は白杖を携行するように決められている。 - 白杖よりも太くしっかりした杖の方が歩きやすい。白杖でなくても杖であれば周囲の人は避けてくれることもある。
- 人にぶつかることが多くなって白杖を持つことにした。相手が気をつけてくれる。
- 白杖を持ったら、白杖の使い方も身に着けたほうがいいと言われて、歩行訓練を受けた。
- 白杖を使った歩き方にも2種類ある。左右2点をつき途中の地面を浮かして歩く方法は転落の心配がない場所で使う。
場合によっては音を出すことで周囲の人に自分の存在を知らせることになることもある。
地面を滑らせる方法は段差を見つけやすく、駅のホーム、階段の手前、横断歩道を渡るときに適している。 - 白杖の使い方だけでなく、長さや太さの選定も重要。
- 白杖を高く掲げると困っているサイン
→知らない人も多く、普及中のため、気づいてもらえないこともある。本当に困ったときは声を出せばいい。 - 誘導の仕方を学ぶために、ガイドヘルパー講習もある。
- 点字ブロックがない場所の歩き方は?
→渡り廊下など壁があるところでは壁伝いに歩くとよい。
5. 仕事について
- 会社に診断書を提出したが配慮してもらえず退職した。その時、ロービジョンケアを知っていれば会社を辞めなくても済んだかもしれない。
→産業医がいても眼科の専門家ではない場合もあり、眼科と連携して相談できればよかった。 - 合理的配慮…黙っていても配慮してもらえるということではなく、やはり当事者から要望を出す必要がある。会社側もどうすればいいか知らないことが多く、
事前に前例や他社事例を調べて会社に提案するなど積極的な働きかけが必要なこともある。
6. 拡大読書器など装置について
- 最初は一生懸命読もうとして船酔いのような状態になった。
- 拡大読書器は読むだけでなく、書く、裁縫、化粧などにも使える。
→高齢・障害・求職者雇用支援機構
https://www.jeed.or.jp/disability/subsidy/index.html - 専門機関で相談するなど、情報収集が重要。
7. 日常生活用具について
- 障害者手帳の等級・市区町村によって異なるが助成があるので役所で相談するとよい。
8. 眼の病気について
- 近視が強いと網膜剥離になりやすいのか?
→ 網膜はく離や緑内障になりやすいと言われている。
しかし、みんなと言うわけではない。できれば、強い衝撃のあるような運動は避けたほうがよいが絶対にダメと言うこともなく、
パソコンなど眼を使うことで悪くなることはない。
また、片方の目が悪いからと言って、もう他方の目も悪くなるとは必ずしも言えない。 - 強い光を見ると目が悪くなると言うが全員がそうではない。
光を気にし過ぎてしたいことをあきらめる、しなくなるくらいなら気にしなくていいのではないか。 - やりたいと思うことが大切ならやる、そうでもないならやめると自分で判断すればよく、最初からすべてをあきらめるのはもったいない。
- まぶしさも痛みの感覚の一つ。光が強すぎると痛みをまぶしいと感じる。
危険な状態から身を守る危険信号のひとつと身体が感じている可能性がある。
9. 再生医療研究について
- 研究は進んでいて、悪くなってしまってから光を取り戻す治療は難しいか もしれないが、時間軸を無視すればいずれはこれまで治療が難しいと言われてきた病気もいつかは治療可能になる。
- 網膜色素変性の治療法としては元気な視細胞を移植する研究が進んでおり、3~5年後には実際に人への移植が行われる予定。
- やりたいと思うことが大切ならやる、そうでもないならやめると自分で判断すればよく、最初からすべてをあきらめるのはもったいない。
- 現在は加齢黄斑変性を対象に臨床研究が実施されている。
- どこの病院でも、適正な価格で行える治療法になるまでには数十年かかる 見込み。
10. 遺伝について
- 病気が発症し、悪くなるのは遺伝子が原因。
- 一つの病気の因子が伝わったからといって必ずしも病気が発症するとは限らない。家族の中で同じ病気でも見え方が違うなど原因となる遺伝子が異なる場合もある。
11. 車の運転について
- 片目で運転しても大丈夫か?
→慣れれば大丈夫だと言えるが、見えていない部分があることを十分注意する必要がある。 - 将来的には視覚障害者限定免許がきっとできて、自動運転車で運転できるようになる時代がくる。
環境によっては視力はあまり必要でない場合もあり、視覚障害者の自動運転の研究がスタートしている。
いずれは、視力0.1、視野30度でも運転ができるようになる時代になるかもしれない。
12. 点字について
- 知っていれば便利。外国語を学ぶような気楽な感じで習得すればよい。
- 見えている間は点字を目で見て読んでもよい。