第142回「ロービジョンの集い 家事や趣味を楽しむ集い」

1. 家事

  • ●ニトリにはロービジョングッズが多い。
    ・両面使えるまな板(片面黒色+片面白白色)、サイズも2種類ある。ぶらさげられるように角に穴があいていて、切り欠き(指3本分)がついている。そのため、見えなくても黒・白面の判別ができる。一般的なものより安い。
    ・しゃもじ(黒)
    中央部分が顔のような模様になっていて、自立する。形がカーブしていてよそいやすく、表面がブツブツでご飯がつきにくい。おたまを浅くしたような形。
    ・みそマドラー 
    1人分~2人分を量れる。半円の形で洗いやすい。
    ●100円ショップにも使えるものがある
    ・100円でなく300円グッズかもしれないが、みじん切りカッターが便利。
     玉ねぎは丸ごと入らないので4分の1か8分の1にカットして入れ、ひもをひっぱってカットする。たまねぎのみじん切りが散らばらない。ただし、カッター部分を洗う時にケガをしないように注意が必要。洗いかごに置いたままにしておくと忘れて、うっかりカッターを触るとケガをする恐れがあるので洗ったらすぐ片付けるほうがよい。
    ・小さめ(2人用)の水切りザル
    少人数だと野菜の水きりに便利。直径10数センチ程度の少し深めのザルとボウルセットで400円ぐらい。野菜を入れたボウルの上にザルをかぶせて振るだけで十分水切りができる。
    ●その他のキッチングッズ
    ・音声のはかり 
    ・木製のまな板
    青森ひばのまな板を別注。厚さが3㎝あるので段差があって、まな板がわかりやすい。
    ネットで注文できて、価格は6~7千円。生もの用はプラスチック製を併用している。木のまな板は手入れが大変だと思われるが乾燥が速い木を使っているので困らない。角に焼き印がついているので面を見分けられ、使わない面はつるつるできれいなのでサンドイッチを並べるのにお皿代わりに使っている。
    ・フライパン
    見えないとひっくり返すのがむずかしいので、お好み焼き用のコテを使うために鉄のフライパンを使いだした。ビタクラフトのフライパンは一生もの。鉄のフライパンは手入れが難しいように思うが手入れは洗って火にかけるだけ。
    ひっくり返すときのコツはあまり触らないこと。香りがたってきたらひっくり返すようにすれば失敗しない。野菜も触ると水が出やすい。
    ・ノンオイルフライヤー
    サイズは23×23×30cmのものを使っている。14,000円程度。
    焼きもの(魚)は簡単で、中はジューシー外はカリッと仕上がる。
    タンドリーチキンはひっくり返すときはホイルごと取り出して戻す。ひと手間はあるがおすすめの調理法。
    野菜もOK。焼きナスはビニール袋の中に野菜を入れて油、粉をまぶしてから
    焼く。ビニール袋を使うことで洗い物が減る。
    焼き加減もにおいでわかる。
    液晶画面でもシールを貼ればわかる。
    ・シャトルシェフ
    沸騰してから3分。お肉なら5分。味付けも最初にするので煮詰まらない。
    1万円くらい。
    ●家事の工夫
    ・ものの置き場所を決める!
    引き出しの中にケースを並べて大きさで分ける。
    見えていた時はケースの色でコントラストをつけていた。
    ・家族が料理できないとき、できなくなった時に困らないようにみそ汁だけでも作れるようにしておくとよい。
    ・どこに買い物に行けばよいか日頃から確認しておく。
    ・どう生活を変えるかを考えるとき、今の生活を逆回転してみるとよい。
    グループホームorひとり暮らしなど。
    ・考えることで自立に向けて準備するきっかけになる。
    ・自立訓練で調理もあった。
    ・手の使い方
    ぎゅっと力を入れるよりも力を抜いて触ると手から見える。包丁を使う時も力を抜いた方がけがをしない。点字も同じで力を抜くと指で見える。
    白杖もけとばされたら飛んでいくくらい力を抜くと杖(手)から見えてくる。

2. 趣味

  • ・ハーモニカ(10ホールズ、ブルースなど)
    友人に楽譜をドレミで書いてメールで送ってもらい覚えるようにしている。
    YouTubeを聞いて覚える。
    スカイプで練習しているグループもある。

    ・和太鼓
    家で練習できないのでクッションをたたいて練習している。
    楽譜が配られたことはなく、リズムで覚える。
    体を動かしたいと始めたが振動にはまった。全身運動。大きな声も出すので気持ちが良い。

    ・カメラ
    マニュアル(フィルム)の時から白黒写真を撮っていた。
    見えなくても太陽の温度、人の足音、においなどを感じて撮影する。
    作品は自分のイメージでシャッターを切る。写っているかどうかは問題ではない。俺のショットは最高だ!と撮る。
    例え、撮影したいものがきちんと写っていなかったとしても、その人にしか撮影できないものなので価値がある。
    JPEGデータに音声をつけられるので撮影したときの気持ちや撮影したものを記録しておく。
    デジタルカメラには録音メモ機能付きのものもある。
    完璧でなくても自分が楽しければいい。
    3、5、10秒の手ぶれ防止がついているカメラもある。ぶれないようにわきをしめて撮影する。
    作品展を開催した。記録写真・記念写真と作品は違う。作品を撮りたい!
    写真と文章の4感を使った写真展。

    ・Be My Eyes(Be My AI)
    写真を説明してくれる。もらった写真を解説してもらって楽しむ。

    ・あみもの
    キット「編むんです」で見えなくても編み物ができる。
    リリヤンみたいな感じ。筒状になり、最後の部分を引っ張って閉じると帽子になる。
    棒あみもできる。デザインは柄でなく色を変えて作る。
    柄のマークを読み上げてもらって、パソコンでメモしたものを聞きながら編んでいる。
    編みものサークルもある。
    ・旅行
    見えない・見えにくい女性だけで年に一度旅行に行く。盲導犬が一番見えている。周囲の人が声かけしてくれるのを楽しむ。行先はいろいろだが、これまでに三重、福島、淡路など1泊2日で旅行。
    朝食のバイキングも体験。
    お風呂(温泉)も体験しておくとご主人と旅行に行った時も一人でお風呂に入ることができる。

3. その他の趣味いろいろ

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