
繊細な音を聞き分ける点検のお仕事
情報を得るために最も大切な視覚を失った方は、聴覚や嗅覚、触覚や味覚などの他
の感覚が鋭くなり、生かすことが出来るのではないかと考えました。その中で思いついたのは、聴覚を使った点検のお仕事です。缶詰などの缶は棒などで叩くと音がなりますが、異常があると通常と違った音が鳴るようです。どこかでこの作業が行われているのを見たことがあるのですが、聴覚が鋭くあればより繊細な音を聞き分けられると思いました。レーンで缶が流れてくる様な環境であれば、たくさん動くようなこともないので、視覚障害者の方も作業しやすいと思います。運ぶなどの作業は見える方が行い、助け合いながら行えると思います。
視覚障害者の方の講義を受けるまでは、見えない=なにもできないのではないか、
と思っていました。実際自分で目を瞑ってなにかをしてみても、できたことはありません。でも実際に出会った視覚障害者の方は、見えているのではないかと思うくらいスムーズに行動したり、道具などを利用して生活されています。周りの人との助け合いがあれば、色んな職種でも働くことができるのではないかと思います。
審査員コメント
視覚に囚われないからこそ音の違いに気付ける、まさにバリアバリュー。聴覚が鋭いという特性を活かせる業務と感じました。 |
プロフィール
窪田 葵
視能訓練士養成校