【アイデア部門】ビジネスプラン賞②鈴木 貴達

視覚障害者の物件探しにotomoする、
仲介手数料0円の「おとも不動産」。

 視覚障害者の引っ越しには多くの課題があります。まずは、物件探し。間取り図をイメージするには、詳しい説明が必要です。見学も、壁等に触れて確認するので時間がかかります。視覚障害者と関わる機会が少ない不動産会社では、対応がスムーズにいかず、契約に繋がらないケースも多いようです。視覚障害者も途中であきらめたり、納得できないまま契約することもあるようです。
 最近は視覚障害者の雇用も進んでいますが、ヘルスキーパーなどのお仕事は都心に集中していて、引っ越しを伴う転職も少なくありません。そして、引っ越しが決まると、駅までの道のりや利用しやすいスーパーなどを探し、「メンタルマップ(頭のなかに描く地図)」をつくることが必要になります。
 そこで、同行援護専門の事業所『otomo』の新サービスとして、視覚障害者の物件探しにotomo(お供)する「おとも不動産」を提案します。一緒に物件を探し、契約書の代筆や代読も担当。入居後のメンタルマップづくりも可能です。さらに仲介手数料も無料です。平成30年2月のサービス開始予定です。

審査員コメント

誰も思いつかなかったアイデア。多くの視覚障害者が待っていたサービスで、視覚障害者が暮らしやすい社会につながる意義のある取り組みだと思います。協力してくれる不動産屋があることも前提になりますが、すでに準備を進められているようですので、ぜひ実現を。歩行訓練が必要な場合は、訪問指導を提供する機関との連携まで広げられれば。

プロフィール

 

鈴木 貴達
otomo/リンクス株式会社代表取締役

1983年東京都生まれ。母親が視覚障害者であることがきっかけで、2017年に同行援護専門の事業所「otomo」を開設。同行援護のみならず、外出先をつくるイベントの企画・展開、ガイドヘルパーの育成など、今までにない新しい価値をつくるために挑戦しています。

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