シャルル・ボネ展<br>  - 景絵(ひかりえ)見えない私が見る世界 -開催のお知らせ

景絵(ひかりえ)- 見えない私が見る世界 -
セアまり

2022年 5月11日(水)~25日(水)  10:00 ~ 16:00/土日定休

■セアまり オンラインギャラリートーク(zoom開催) 5月11日(水) 13:00~14:00
当オンラインギャラリートークに参加ご参加ご希望の方は事前申し込みが必須です。
下記よりお申込みください。
オンラインギャラリートーク申し込み

■作者在廊 5月11日(水)、12日(木)、13日(金)、24日(火)午後、25日(水) 

■新型コロナウィルス感染予防対策について入場時の消毒、会場内でのマスク着用、三密の回避などのご協力をお願いします。なお、新型コロナウィルス感染状況により急遽展示を休止する場合がありますのでご了承ください。

<会場>神戸アイセンター・ビジョンパーク
兵庫県神戸市中央区港島南町2-1-8 神戸アイセンター 2F 
tel 078-304-4455

★ポートアイランドにある神戸アイセンター2F、エントランスを入ったところがビジョンパークです。

<アクセス>
■ポートライナー「医療センター」駅から徒歩2分
「神戸空港行」または「計算科学センター止まり」にご乗車ください。
■三宮駅・神戸駅から神姫バス
「医療センター駅前」または「中央市民病院」で下車。
■駐車場:24時間利用可能・1時間160円/1日1,500円

「景絵(ひかりえ)」とは、私、セアまりが描いた作品に名付けたオリジナルなジャンルです。私は網膜色素変性症を発症して以来、日々視力の低下や視野狭窄が進行し、現在はほとんど見えない中で盲導犬をパートナーとして生活をしています。20年ほど前からは、実際には存在しないと分かっている幻覚が視界に現れる症状(シャルル・ボネ症候群)が出はじめ、10年前のある日、それがさらに劇的に変化しました。それは、現実世界の前に、色鮮やかでまぶしい透き通った幾何学模様やクルクル回る傘のようなもの、流れるように動く花々、立ちはだかる建物、海外のコミック雑誌から抜けだしてきたような人々の顔などが、大小様々なサイズで何層にも現れ、変化し、消えていくものでした。その世界は、朝起きてから深い眠りに落ちるまで、10年間休まず私の目の前で常に動き続けています。
 日常生活には支障をきたすものでしかない幻視ですが、この言葉では表しきれない美しく不思議な世界を皆さんに伝えたい…そんな思いが、私の感性を共有してくれる仲間たちのサポートを得て、「景絵(ひかりえ)」という作品になりました。そして2020年に東京で開催した初の作品展をご覧いただいた三宅・仲泊両先生からのお勧めで、この度、神戸アイセンター・ビジョンパークでの展覧会を開催するはこびとなりました。現れては消えていく様々なものをすべて表現することはできませんが、見えない私がどんな世界を見ているのか、ほんの一部でも感じていただけたらと思います。
 外出自粛が続いていますが、ぜひ会場に足を運んでいただき、ご覧ください。

2020年「景絵(ひかりえ)展」の様子はYoutubeにて配信中です。
https://youtu.be/XhenL60ziB0
(Youtubeの検索窓より「セアまり シャルルボネ」で検索も可能です。)

■セア まり (本名:浅野 麻里)
1950年 岡山生まれ。両親ともに画家。辻が花久保田一竹氏から友禅を習い、染色家として活動するが、目の難病を発症、染色の仕事を断念。現在は盲導犬とともに啓発、絵本なども出版する。またフリーダイビングにも挑戦中。
2020年東京において、シャルル・ボネ症候群を描き個展開催。
命あるすべてのものが生きやすい環境を願い、 Cooperating Enviroment with Animalsの頭文字「 CEA 」を取り、ペンネームを「セア まり」とする。

■「景絵(ひかりえ)」作品制作協力者: ふるううち あやこ、後藤 美紀、宮下 美穂、工房「猫の手」

▼ シャルル・ボネ症候群にご理解を示していただいている先生方からのコメント

■三宅 琢(みやけ たく)先生
ビジョンパークは情報へのアクセス障害がある人々へ、アートやスポーツなどさまざまな社会的処方を行うことで、臨床的な回復が難しくても社会的および心理的に回復できることを目標としています。 シャルル・ボネ症候群が持つ創造性をアートという形で共有し体感することで、障害により生き方をリデザインすることで生き方に個性が宿ることの意味について、作者や社会と対話できたらと思っています。
(公益社団法人NEXT VISION理事、眼科医専門医・産業医・社会医)

■仲泊 聡(なかどまり さとし)先生
私が視覚障害者に生じる幻視をシャルル・ボネ症候群ということを知ったのは2003年頃で、「時々周りが見えるから」と自身を視覚障害と認めない方に出会いました。これは後に、リアルな風景が幻視として見えていたということがわかりました。その後、折あるごとに患者さんに聞いてみたところ、3人に一人くらいは多かれ少なかれそういう症状を持っているようでした。一昨年、景絵(ひかりえ)展に伺って作品を見たときに「なるほどこれがシャルル・ボネ症候群の幻視なんだ」と実感させていただきました。
(公益社団法人NEXT VISION理事)

■若倉 雅登(わかくら まさと)先生
セアまりさんから初めてシャルル・ボネ症候群の世界を再現した絵を見せていただいたときは、こんなに精緻で鮮明な模様が見えるのかと驚き、感心しましたが、先の展覧会では、さらに発展した「見えない私が見る世界」が繰り広げられていました。このように、自分の病気や、運命的な体験の中で、ただ沈み込んでいるだけでなく、プラスに転じて表現し、発表するという行為は称賛されるべきもので、ぜひとも応援したいと思います。
(井上眼科病院 名誉院長) 。

6月にみなさまにお会いできるのを楽しみにしています。
 
 

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