疾病や外傷により心身機能の一部を失った者が、その事実を受容した状態や、そこにいたる過程のことです。障害受容の過程を論じた「段階論」にはいくつかの理論がありますが、ショックを受け、現実の認識ができない状態から、感情的な落ち込みを通って適応的な段階に至るという流れは共通しています。障害受容した理想的な状態を論じた価値転換論では、「障害をもつことが自己の全体としての人間的価値を低下させるものではないことの認識と体得を通じて、恥の意識や劣等感を克服し、積極的な生活態度に転ずること」という上田敏の説が有名です。

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