3月29日を「ロービジョンの日」に!
視力障害者の環境向上を呼びかけよう。

 1年にはさまざまな「記念日」があり、ユニークな記念日はニュースに取り上げられ、話題になります。そこで、私も記念日を提案します。「ロービジョンの日」です。「見にくい」をもじって、3月29日。ロービジョンとは何かを周知し、ロービジョンを取り巻く環境が向上するように、メディアに話題を提供できるきっかけを作ります。
 JRPS(日本網膜色素変性症協会)が9月23日を「網膜の日」と制定し、日本記念日協会に認定されました。9月23日は秋分の日で、昼と夜の長さがほぼ同じ。網膜に疾患があると昼間は普通に見えても、夜は見えなくなり、不自由を感じる方がおられることを知ってもらうのが主な目的です。制定記者発表の様子は、ラジオ番組で取り上げられ、話題になりました。「ロービジョンの日」とする3月29日は、新学期や年度替わりを目前にした時期です。新しい環境に身を置くことを機に、「視覚障害をカミングアウトしよう」「白杖をついて歩くようにしよう」と、それぞれの思いを実践するチャンスにもなるはず。その思いを周りの人や社会が受け止めたり、視覚障害者を取り巻く環境向上のきっかけに活用されるようになればうれしいです。

審査員コメント

記念日が「ないならつくればいい」という発想がユニーク。「目の愛護デー」はその名のとおり、目を大切にしようという意味合いが強いけれども、それとは異なる「見え方、見えにくさ」に着目した記念日があれば、ロービジョンへの理解が進むかもしれません。

プロフィール

 

神田 信
会社員/認定NPO法人タートル理事/JRPS神奈川幹事

約30年前より網膜色素変性症を患う。メがネの三城で店舗開発部門に長年従事。視覚障害者になったことで、視覚障害者のために役立つ仕事をしていきたいと考えている。認定NPOタートル、JRPS神奈川でも活動し、2016年より日本盲人会連合の弱視に関する委員会にも参加。

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