鍼灸マッサージ師の技術を生かし、エステティシャンとして就労。

【就労事例部門】では、高齢者施設で行っている「ハンドマッサージ教室」の講師を視覚障害者である鍼灸マッサージ師の田宮英里子さんが行った事例を紹介させていただきましたが、そこにつながる【アイデア部門】に、鍼灸マッサージ師が「エステティシャン」として就労することを提案します。
 視覚障害者の方は、鍼灸マッサージ師として仕事に就く方が多いのですが、その知識を生かして、美容分野にも進出するべきだと考えています。美容業界のマッサージは、晴眼者のエステティシャンの施術がほとんどですが、技術においては視覚障害者の方も、素晴らしいものを持っています。美容に関心がある現代の世の中、視覚障害者の方が晴眼者とはまたひと味違ったエステ技術をお客様に提供できるようになれば、視覚に障害のある女性たちの就労の幅も広がるのではないでしょうか。
 女性視覚障害者の方が美容やエステ業界へ進出すれば、素晴らしいエステ技術をアピールできるはずです。あん摩、マッサージ、指圧、鍼、灸を「美容」と捉え、女性(男性も)を美しく導ける仕事は、魅力的なものになるのではないかと考えます。私自身、サロンでそのような方法が取り入れられないものかと模索している最中です。

審査員コメント

マッサージは、スポーツやリハビリテーションなどさまざまな分野で応用されています。もちろん、美容の分野でも。以前から女性視覚障害者のなかには、あはき師の技術を生かしてエステティシャンになりたいという方も少なからずいたはずです。そんな理想を現実にしてくれる力強さを鈴木さんのアイデアに感じました。

プロフィール

 

訪問美容サービス Nori-jue(ノリージュ)
応募者/鈴木 由絵子(代表)

在宅、高齢者施設での訪問美容サービスを始め、高齢者施設での教室活動にも取り組む。また、メイクアップ、ヘアアレンジ、着物の着付けなど美容に関することを視覚障害者の方に体験してもらうワークショップも開催。
http://www.nori-jue.com

おすすめの記事