自ら望み、行動したことで得た大舞台。
朗読を仕事にするという夢に向かって。

 網膜色素変性症で見えなくなっていく自分に何ができるかと考えた時、学生時代に放送部で全国大会に出場した経験から、声を使った仕事に就きたい思いが強くなりました。それを知人に話すと、プロの馬頭琴奏者との共演で、『スーホの白い馬』を朗読する機会を得ました。さらにそれがきっかけで、この3月10日、二条城での朗読芝居が決まりました。監督からは「視覚障害者だから採用したのではない」と嬉しい言葉をいただきました。朗読芝居の出演も、自ら望み行動した結果。どんな仕事もそうですが、人に何を与え自分が何を学ぶかが大事です。この舞台の価値が認められ、後援や協賛をいただくことができれば、仕事として成り立たせることも夢ではないと考えます。共生社会を目指す障がい者による芸術文化振興議員連盟の報告では、障害者の文化芸術活動に向けた支援を行う法律案が詠われています。国の支援も期待します。

プロフィール

 

川口 育子
契約社員

これまでに十数社ほどの会社に勤務しながら2人の子どもを育ててきた。現在は前職の実績を買われ、電話受付営業として勤務。支援センターで訓練を受けながら、本を出版しようとブログを執筆、ヒューマンライブラリーへの挑戦、NPOチャレンジド・フェスティバルに関わり、3月には二条城での朗読芝居に出演するなど、自分にできることを模索中。

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