ブレッドセラピーを兼ねた、
視覚障害者のためのパン教室を開講

 視覚障害者には仕事ができないという、社会の思い込みがあります。そのような誤解を払拭するため、弱みを強みに替え視覚障害者のことをもっと知ってもらえる「ブレッドセラピーを兼ねたパン教室」を提案します。製パンには、パン生地をこねる(触覚)、発酵を確認する(嗅覚)、味を確認する(味覚)など、視覚障害者の特性を発揮できる作業が多く含まれています。パン教室は、受講者が習得した製パン技術を活かして就労支援も行え、職業訓練になります。また、パン生地独特の柔らかさや香りに、心を癒す力があります。海外では、製パンによる視覚障害者のブラッドセラピー療法も行われていて、中途視覚障害者の自尊心を取り戻すきっかけになっています。教室に晴眼者も参加すれば、セラピー効果とともに相互理解を深めることができます。さらに、パンを販売するカフェを併設することで、受講生をパン職人として雇用することもできます。製パンに地域の食材を活用すれば、地域とのつながりも築けるでしょう。カフェは、情報弱者となりがちな視覚障害者が、就労や日常生活のための情報を交換、共有できる場としても活用します。

審査員コメント

地域の食材を使い、オリジナルのパンを焼き、企業化。さらには、ブレッドカフェを開くという壮大な計画です。ただ、障害の種別に関わらず、障害者の就労について、パンやクッキー製造、カフェなどのアイデアはよく耳にすることではあります。そういった先行事例のノウハウを取り入れれば、より実現に近づけられると思います。

プロフィール

 

NPO法人ウエルネスハート with ミートアップチーム
「より良く生きる」という思いを込めた、NPO法人ウエルネスハートの活動の一つである「ミートアップ」は、【視覚障害者の働き方にイノベーションを興そう】をテーマに話し合う集まり。「ブレッドセラピーを兼ねたパン教室」もミートアップから生まれた。

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