強みを生かす!視覚障がい者、活躍の場の拡大へ

 資生堂ジャパン(株)では、2020年に視覚障がい者職域拡大プロジェクトを発足させ、通信営業での職域開発に取り組んでいます。通信営業は得意先との電話によるコミュニケーションを主な職務としており、視覚障がいのある社員が強みを生かせる職種です。
 第1フェーズでは社内テストを実施し遂行可能性を検証するとともに、システムのスクリーンリーダー対応調査・マニュアル化を実施、商品のビジュアル情報テキスト化や配属先部門への啓発研修等も進め受入れ準備を整えました。
 今後は通信営業での更なる活躍促進を目指し以下活動に取組みます。
①視覚障がい社員に対するトレーニングプログラム構築
(情報把握力・見え方共有力・サポート依頼力強化)
②周囲の社員向けトレーニングプログラム構築
(視覚障がい理解促進、言葉によるコミュニケーション力強化)
③スクリーンリーダーの理解促進とシステム改修ガイドライン策定
こうした活動を通して、「見えないとできない」と思われていた仕事を、まずは資生堂の中で「できる」仕事にする、そして将来的には、社内の知見を社会で活用できるものへと進化させ、視覚障がい者雇用に取り組む企業のための「就労支援プログラム」構築を目指します。

審査員コメント

 「視覚障がい者の職域拡大プロジェクト」は、当該企業の視覚障がい者の就労支援や雇用促進につながるだけでなく、全ての従業員が自分ごととして働き方や意義を考えるきっかけとなる素晴らしい取組と思います。現在「通信営業」を例に実現に向け環境整備を進めておられているとのことですが、社内事例を蓄積し、障がいを企業価値に転換するモデルとして、将来の社外発信にも期待しております。

プロフィール

 

資生堂ジャパン株式会社 <視覚障がい者職域拡大プロジェクト>
2019年の新企業理念「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」の制定に合わせて実施された社内提案コンテストをきっかけに、視覚障がい者の職域拡大プロジェクトが発足。当プロジェクトは人事・IT・営業等様々な部門のメンバーで構成され、新たな職域開発に向け、環境整備や各種セミナー・トレーニングを検討・推進しています。

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